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胸部の疾患

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Thorax

胸部の疾患

 

咽頭がん

概要

咽頭は、鼻腔から食道の上端までの部分で、鼻腔に続く上咽頭、口腔と上咽頭に続く中咽頭、その下部の下咽頭に分けられています。
下咽頭の表面を覆う薄い扁平上皮は、口腔から食道までつながっています。咽頭の先は食道と気管の一部である喉頭に分かれます。咽頭がんは咽頭にできる扁平上皮がんで、アルコールの過量摂取や喫煙が発生原因となります。また食道がん同様、飲酒で顔の赤くなるフラッシャーの人が特にリスクが高いことが知られています。

 

好酸球性食道炎

概要

好酸球はアレルギーによって出現する白血球の1種です。この好酸球が食道粘膜に集中して出現し、炎症を起こしている状態が好酸球性食道炎で、アレルギー性食道炎と呼ばれることもあります。食物のアレルギーによって起こっていると考えられています

症状

主な症状には、喉のつかえ、飲み込みにくさ、胸やみぞおちの痛みなどがありますが、症状が現れないこともよくあります。5000人に1人程度の頻度で発症すると考えられてきましたが、検診などで胃カメラ検査を受ける方が増えたことで無症状の好酸球性食道炎が発見されることが多くなってきています。好酸球性食道炎で炎症が続くと食道が狭窄することがあり、食事がうまくできなくなることもあるため注意が必要です。

検査と診断

主な症状は逆流性食道炎と似ていますが、異なる治療法が必要になることが多いため正確な診断が重要です。内視鏡検査を行って粘膜の状態を確認し、好酸球食道炎特有の所見があったら組織を採取して生検を行うことで確定診断が可能です。

治療

アレルゲンを突き止めることができたら、その食材をとらないようにします。ただし、アレルゲンとなる食物は調べてもわからないことが珍しくありません。そのため、症状がある場合や炎症が強い場合には薬物療法が行われます。胃酸分泌抑制薬(PPI)が約半数の方に効果が認められるため、これによる治療が最初に行われます。これで十分な効果を得られない場合には、炎症を抑えるステロイド、免疫抑制剤、抗ロイコトリエン拮抗薬などが使われます。薬物療法によって状態が改善しても治療を中止してしまうと再発しやすいため、再燃させないために慎重なコントロールを行います。

 

食道裂孔アカラシア

概要

食道アカラシアは10万人に1人の割合で発生すると言われ、食道の蠕動障害と嚥下時の下部食道括約筋の弛緩不全によって引き起こされる神経原性の食道運動障害のことです。

原因

飲食物が食道を通過する際に、胃へと送る食道の蠕動をコントロールする神経の変性や減少が原因ではないかと言われています。その結果、食道の蠕動障害や嚥下時の下部食道括約筋の弛緩不全が引き起こされます。

症状

症状としては、飲食物の飲み込みづらさや、喉の違和感、食後の胸の痛み、嘔吐などがあります。

診断

食道内圧検査では、下部食道括約筋の弛緩不全と食道の蠕動の消失が認められます。
また食道造影検査では、嚥下時の蠕動運動の消失や食道の拡張、下部食道括約筋の部分での狭小化の所見が認められます。

治療

蠕動を回復させる治療法はないため、アカラシアの治療では下部食道括約筋の圧を低下させることを目的とした治療が行われています。

下部食道括約筋のバルーン拡張術

腹腔鏡下食道胃接合部筋層切開術と同等の有効性が示されています。食道穿孔の発生率は医療機関毎に異なるものの、0~14%と言われています。

下部食道括約筋の腹腔鏡下筋層切開術

治療成績は確立していますが、手術のため全身麻酔が必要となります。食道穿孔の発生率は0~4.6%と言われています。

下部食道括約筋の内視鏡的筋層切開術(POEM)

短期成績が良好であることが示されています。新しい治療法で、特定の病院で行われていますがまだ導入している病院も少なく治療成績が確立していません。

下部食道括約筋へのボツリヌス毒素注射

70~80%の患者で症状の改善が認められますが、効果は半年から1年しか持続しない場合があります。

 

食道裂孔ヘルニア

概要

肺や心臓がある胸腔と、胃や腸のある腹腔は横隔膜という筋肉によって隔てられています。横隔膜が規則的に動くことで肺に空気が出入りして呼吸がコントロールされています。食道は腹部にある胃に飲食物を届ける役割を担っているため、横隔膜には食道が通る裂孔があります。これが食道裂孔です。
本来、胃は横隔膜よりも下の腹腔にありますが、食道裂孔から胃の一部が上の胸腔部分にはみ出してしまっている状態が、食道裂孔ヘルニアです。食道裂孔ヘルニアは、胃の一部がはみ出ている傍食道型、食道に最も近い噴門部がはみ出している滑脱型、そしてその両方がはみ出している混合型に分けられます。

症状

症状が現れないことも多いのですが、食道裂孔ヘルニアがあると胃酸など胃の内容物が食道に逆流しやすくなるため、逆流性食道炎を起こすことがあり、その場合には呑酸や胸焼けなどの症状が現れます。また、横隔膜による締め付けで、つかえるような感じや胸部痛を起こすこともあります。

原因

横隔膜は筋肉ですから加齢などで衰えるとゆるんでしまい、食道裂孔ヘルニアを発症しやすくなります。また、腹圧が高くなると発症リスクが上昇します。肥満、喫煙、妊娠、気管支喘息などによる慢性的な咳、強く締め付ける衣類など、腹圧はさまざまな原因によって上昇します。生まれつき食道裂孔がゆるく、発症しやすいというケースもあります。

検査と診断

造影剤を用いたX線検査でも食道裂孔ヘルニアの有無・程度・種類はわかりますが、胃カメラ検査であれば食道胃接合部の直接的な確認ができますし、併発しやすい逆流性食道炎の診断や炎症の程度を正確に把握できるため、より適切な治療につなげることができます。

治療

治療は、症状に合わせた薬物療法と生活習慣の改善を中心に行います。逆流による呑酸や胸焼けなどがある場合には胃酸の出過ぎを抑える薬などによる治療が有効です。また、食事量や脂質の量を減らす、食べてすぐ横にならない、肥満解消、締め付ける衣類を着ないなどの生活習慣改善も症状改善効果が期待できます。
ただし、症状が重い場合や、胃の一部が横隔膜の上に出ている傍食道型の食道裂孔ヘルニアで症状が悪化する可能性が高い場合には横隔膜のゆるみを修復する手術が必要です。手術はお身体への負担が少ない腹腔鏡による手術が主流になっています。逆に無症状の場合には、積極的に治療せずに経過観察をするケースもあります。

 

食道静脈瘤

概要

静脈瘤は、静脈の血管壁が膨れて瘤のようになっている状態です。食道静脈瘤は、食道の粘膜下にある静脈に流れ込む血液量が過剰になって生じます。進行すると静脈瘤が破裂する可能性があります。

原因

消化管から集まった血液を肝臓に送る肝門脈の流れが滞って血液が逆流し、食道の静脈の血液量が増加して瘤状に膨れます。肝門脈の逆流は肝硬変など肝臓の病気によって肝臓が受け入れる血液量が減少して起こり、食道だけでなく胃などに静脈瘤を生じさせることもあります。

症状

静脈瘤自体が症状を起こすことはありませんが、静脈瘤が破裂すると吐血や下血などを生じます。また、原因となる肝臓病の症状として、黄疸・倦怠感や疲労感・胸部血管が浮き出る・手のひらの赤みなどが現れたら、静脈瘤を発症していないか確かめる必要があります。

検査

内視鏡検査で静脈瘤の状態を観察し、出血の可能性や炎症の有無、周囲の血管などを確認します。超音波内視鏡検査(EUS)、CT検査、経皮経肝門脈の造影検査などでより詳細に調べることもあります。こうした検査により治療方針を決定します。また、治療効果を確認するためにも同様の検査を行います。

治療

静脈瘤の破裂や出血を避けるために、内視鏡による治療が行われます。内視鏡の先端から注射針を出して静脈瘤に硬化剤を注入する食道静脈瘤硬化療法( EIS)、内視鏡の先端から器具を出して静脈瘤を縛ってから除去する内視鏡的静脈瘤結紮術(EVL) があります。どちらの治療法にもメリットとデメリットがあるため、最近では両方を併用した治療法も登場しています。

 

食道がん

概要

食道は消化管の一部で、喉から入ってきた飲食物を胃に送り届ける役割を担っています。食道がんの半分は食道中央周辺に発生し、その次に多いのは下部です。食道がんは、扁平上皮がんと腺がんの2種類に大きく分けられますが、日本人では圧倒的に扁平上皮がんが多くなっています。扁平上皮は口腔から咽頭、食道までつながっていて、この領域にがんが多発することもあります。扁平上皮がんは飲酒や喫煙が危険因子であり、アセトアルデヒドの分解酵素の活性が弱くお酒を飲むと顔が赤くなる方はリスクが高いことがわかっています。また、熱いものを飲食することも発症リスクを高めることがわかっています。一方、腺がんは食道の炎症を長期間繰り返すと発症リスクが上昇します。日本では食道がんの腺がんは少なかったのですが、食の欧米化などによって近年は増加傾向にあるとされています。
食道がんは造影剤によるX線検査では早期発見ができません。口腔から咽頭、食道までの領域にがんが多発することがありますし、胃がんを合併することも少なくないため、習慣的な飲酒や喫煙をされる方、慢性的な逆流性食道炎がある方は、無症状の場合も定期的な胃内視鏡検査をおすすめします。

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