前回のブログはお読みいただけましたでしょうか?
まだの方は、お時間のある時にお読みいただけたら幸いです。
前回お伝えしたように便秘で悩まれている方は多いので、数回にわたり便秘についてお話ししたいと思います。
今回のテーマは『人間はなぜ便秘になりやすいの?』です。
ご存じの方もいらっしゃるかもしれませんが、
哺乳動物たち(体重4㎏の猫から1000倍近い体重の象までの11種類)を対象に便が肛門の外に出始めて排泄が終わるまでにかかる時間を調べたとても興味深い研究があります。
”哺乳動物の排便時間は平均12±7秒(N=23)” 、種の体格差に関わらずほぼ一緒なのだそうです。
一方、人間は(日本人を対象に行った過去のアンケート調査によると)トイレに入ってから排便が終わるまでの平均時間は5~6分とのことでした。
哺乳動物と比較して、人間は好きな時に排便できず我慢をしてしまうことが便秘になる大きな要因の一つではないかと思います。
排便を我慢→再び便意を催すまでの間に大腸で水分が吸収→便が硬くなる→排便しづらい→スムーズに排便ができないと残便がさらに硬くなる→排便困難の悪循環が生じる。
これが人間の生活習慣に伴う便秘のメカニズムではないかと思います。
毎日規則正しくトイレに行き、たとえ忙しくても極力排便を我慢しないよう心がけてください。
但し、直腸に便が降りてきていないときにいくら気張っても便は出ないので、長時間トイレに座り続けるのは避けましょう。
長く気張り続けると、いぼ痔の原因ともなりますので気を付けましょう。
そうは言っても、便秘になってしまったら、あるいは慢性便秘で困っている場合はどうすればいいのでしょうか。
次回は様々な便秘薬に関するお話をしたいと思います。